鋳金作品の魅力
聖火台
川口の鋳物師である鈴木萬之助氏・文吾氏父子が製作し、1964年東京オリンピック競技大会の象徴ともなった旧国立競技場の聖火台。オリンピックで使われたものは現在、新国立競技場の東側ゲートに設置されています。このレプリカは教室の講師でもある、萬之助氏の四男である明重氏が会員と協力し製作した聖火台の弟分。イベントなどに登場するかも。
「手仕事で豊かになれる?」
「鋳肌に魅せられた」ある年の開校式での先生の言葉です。
この教室で行われている鋳金工芸は手仕事です。材料は金属、砂、粘土などすべて身近にあるものです。
限られた物の中から品物を作り出すために本当によく考えられています。そして、道具と材料に実際に触れて作り上げた品物は、そうしてでしか味わえない実感をもたらします。
また、何より溶解した金属は人々を魅了し、出来上がった品物は写真では伝えられない存在感をもちます。
誰もが手仕事に価値観を見出すとは限りませんが、このような取り組みは、現代の枠組みや思考を乗り越える可能性をもつのではないでしょうか。